2009年10月7日水曜日

映画「ココ・アヴァン・シャネル」

仕事が休みな水曜日だったので、映画を観にいってきました。
映画観るのは1ヶ月ぶりくらい。
(そしてこのブログの更新も1ヶ月ぶりくらい・・・)

気になってた「ココ・アヴァン・シャネル」
平日だし、台風が近づいてて雨かなり降ってるしで、
人も少なかろうと思いきや、けっこうな混雑ぶり。
9割5分女性。レディース・ディだし、シャネルだしね。
お一人様映画の人が多かったような。私もだけど。

内容は・・・うーん・・・どうだろ。

ココ・シャネルは孤児院で育ち、
お針子をしながら歌手を目指してナイトクラブで歌い、
しかし芽が出ないまま諦めて、お金持ちの貴族の彼氏と暮らし、
そこで出会った青年実業家と恋に落ちたけど結婚してもらえず、
とりあえず彼に出資してもらって、パリでデザイナーとして成功する。
しかし、心から愛した彼は事故死。
悲しみを胸に秘めつつ仕事に励み、次々と美しい服を生み出し、
彼女の名前はファッション界に永遠に刻まれた。


こんな感じのストーリーでした。

ココ・シャネル女史の一生を描いたというには、ちょっと中途ハンパな感じ。
この映画では、
世話してくれてた貴族バルサンと
生涯の想い人カペルとの恋愛模様が中心になってたけど、
カペルが死んだ後も、何人か恋人がいたはずだし、
仕事も、従業員のストライキとか第2次世界大戦とかいろいろあって、
活動休止みたいな時期もあったりで、順調ばかりとはいかなかったらしいし、
大戦中にドイツの将校に囲われてたことで、終戦後に亡命するはめになったり、
フランスに戻ってからも非難轟々だったけど、
アメリカでは時代の流れにより、熱狂的に人気が出たりとか、
盛り沢山にいろいろあったはずなのに、その辺はぜんぶスルーだったなあ。
すごい波乱万丈な人生すぎて、映画におさまりきれなかったのかな?

たぶん、シャネルがその画期的な独自のスタイルを確立していく過程を
重点的に描こうとしたのだと思う。
男の目を惹くためのひらひらしたデザインは不要。シンプルに。
コルセットはつけない。
服は着心地よくてなんぼ。
究極の色は黒。

貴族たちとの暮らしを描くことで、
それが当時としてはいかに異端であったかということを強調したのだ。
作中に「誰の妻にもなりなくないわ」「働きたいの」
なんていうセリフもあったし。
あんた金持ち貴族に面倒みてもらっといて、それはちょっと説得力ないよ・・・
って思ってしまったけど。
(まあ、後生は独立されていましたが。)
できれば、デザイナーとしての成功や地位を得ていく様子も描いてほしかったな。

ココ・シャネルさんの雰囲気はよく出てたと思います。
オドレイ・トトゥがぴったりきてた。
黒い髪と黒い瞳。グラマラスとは程遠い、痩せて華奢な身体。
強い意志と独特の個性。
きっと本当のシャネル女史もこんな人だったんだろうな、と。
あと、最後のシャネルのコレクションを着たモデルが次々と出てくるシーンは、
ほんとにため息モノでした。
ああ、シャネルが似合うオトナになりたいものですのう。

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